昔アニメや実写映画で一世を風靡した
TMNTの最新作(と言っても2007年の作品だけど)を見た。
心に残る名作ってわけではないけど、えらく面白かった。
アクションあり笑いあり人情あり、娯楽とはこういうもんだ!とハリウッドのいいとこ取りな作品だった。
WALL-E(
ウォーリー)もそうだけど子供が楽しめるように作るとキャラは味がありアクションは見やすい上に激しくそして話を綺麗にまとめなきゃならなくて、それらが噛み合うと結局誰でも楽しめる活劇になるんだよね。
レオナルドとラファエルの関係が主軸なので、ドナテロとミケランジェロの影がどうしても薄くなってそこが残念と言えば残念だったけど、脇役なりにしっかりとしていたし、今回はこんなもんかもしれんね。
それにしても
カメラがよく動く。そして亀らもよく動く。
1人をアップでとらえそのままカメラがひいて他の人物の動きを見せる。
1カットは6秒くらいと長いけどキャラが動くしカメラが動くから自然に速くて見やすく格好いい。
3Dアニメなので実写にくらべて特に上下の動きに制約がないからカメラの動きが更に自由で目立ってた。
個人と全体の対比は見事だし、タートルズが何百人もいる敵陣に攻めこむ場面は1カット30秒程で走る亀に打つ亀に並ぶ亀にカメラが追ってはわかれ追ってはわかれ団体戦の激しさが際立ったすげえ場面だった。
人物描写もよく、眠って夢心地に手足を軽く動かす仲間を見て口元をゆるませるレオナルドとか、何だかこっちまでニヤニヤしちまった。
顔のアップでもしっかりと表情がわかるし、全身でもしっかりと体が反応してる、全体的に人物描写は優れてた。
ただラファエロとケイシーのアクションシーンでただの人間であるケイシーがラファエロの疾駆についていけてたのが納得いかなかった。
ニューヨークの建物の屋上を飛び回る場面で、そこは足をひっぱってラファエロが「やれやれ」とする展開のほうが笑えたし個性を示すのにも良かったのではなかろうか。
笑ったのがスプリンター先生。
声優が日本人である
マコ岩松なので箇所箇所でしっかりとした日本語を話す。
ある人物を止めるのに「ちょっと待て」と英語オリジナル音声で聞こえた時は笑った。
それからタートルズが彼を「先生」と呼ぶのだけど英語音声でありながらteacherでもmasterでもfatherでもなく「Sensei」と言っていてニヤニヤした。
他にも敵のくノ一が信念と色気をそなえたいいキャラでしかも声は
チャン・ツィイー。
ミケランジェロがスケボーで滑走する場面がえらく格好良かったのだけど、インラインスケートのTVゲーム
ジェットセットラジオ(
JSR)を3Dアニメ化したらすげえ面白いんじゃないかと思った。
夜のニューヨークを縦横無尽に駆け回るとにかく格好いいアクションに自由と責務に揺れる若者の葛藤。
亀らの魅力を存分にふるった痛快活劇おみごとでした。
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