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読書と読後、勉強と云う名の娯楽 このエントリーをはてなブックマークに追加

読書術よりも読後術。読んだ後でやるべきことは?

よく言われますよね、大事なのは入力出力のバランス。
日本の教育では読み書きとも言います。読み(入力,インプット)・書き(出力,アウトプット)はどちらも大切なのです。先日読んだ『漢字と日本人』にも記されていましたが、日本語は特に文字優位の言語なので読み書き(入出力)への感応はとても大切です。
出力(アウトプット)の重要性は押井守のクリエイティブ論に惹かれ『スカイ・クロラ』が観たくなるでも引用しましたが――
『あの映画を見た、これを知っている』と情報をさばくことではなく、『あの映画がこう面白かった、ここが良かった』ということが重要。
――とあります。さすが映画監督。作品=出力する人の言葉は違います。感銘し、その通りだと思う。
読書術よりも読後術さて、僕が読書(読後)に関して気をつけているのは、先ずポスト・イット(スリム見出し)を利用しています。これは実用論文に限らず、漫画小説といったフィクションにもポスト・イット(スリム見出し)を貼り付けます。要点以外にも、格好いい科白(言い廻し)読めない漢字、などなど論旨や本筋とは関係ない事でも気になったところに貼り付けます。ポスト・イット(スリム見出し)赤,青,緑,黄と4色あるので、三色ボールペン情報活用術を応用してそれぞれの色に意味(役割)を持たせます。

三色ボールペン情報活用術 (角川oneテーマ21 (B-43)) (新書) 斎藤孝1.赤=論旨・主題
2.青=論旨の補強
3.緑=青に当てはまらないも重要な点
4.黄=私的に気になる点(言い回しや読めない文字など)

――などなど。
三色ボールペン情報活用術には本に直接記述を推奨していますが、僕も新書文庫はものによって傍線を引きますが、漫画単行本に書き込みや線を引くわけにもいきませんし、誰にでも汚したくない本だってあります。ですからポスト・イット(スリム見出し)で区分けから、後で色鉛筆3色(4色)ボールペンでメモ,ノートをとります。
3色ボールペン,マインドマップの応用←汚くて申し訳ないですが、画像は上野千鶴子『スカートの下の劇場』を読んだ際にマインドマップ三色ボールペン情報活用術を応用してとったノート。位置を意識して書きます。
僕が色鉛筆を使う理由は、色が豊富なのと濃淡がつけやすいから。ボールペンでもある程度は加減がききますが、濃いのも文字との対照(コントラスト)が解りにくくなったりするので、例えば文字をボールペン,丸で囲ったり傍線を引くのは色鉛筆と使い分けるのも良いかもしれません。

読書術 (岩波現代文庫) 加藤周一以上は出力(アウトプット)に関してですが、実際の読書(入力)に関しては、加藤周一の読書術が参考になるかと思います。後述します本を読む本論文(実用)が前提の読み方,考え方ですが、読書術は内容の軽重を問わず、論文,古典,実用,雑誌,小説などなどそれぞれに対する読み方(姿勢)を促しています。読む本の種類や分野によって、速読(斜め読み)や多読(比較)のどれが向いているか、どうしたら良いかが示されています。高校生(学生)に向けて書かれているのもあり、本文自体も「こうあるべし」と押し付けがましくなく、とても読み易く、論旨以外にも表現方法なども勉強になります。余りの素晴らしさに、僕はよく知人の誕生日プレゼントなどで贈っています。

本を読む本 (講談社学術文庫) M・J.アドラー Mortimer J. Adlerそして本を読む本ですが、こちらは輻輳した情報から主題論旨を示していく論文の効率の良い読み方が記してあります。
要約すると、本の題名目次(各章の見出し)を確認して論文の論旨(指向)予習(推察)し、全体を把握(意識)した上で読み進め、読者にとっての未知の言葉(専門用語など)と既知の言葉を区別して重要語句(キーワード)を判断し要点をおさえ理解する。
基本的には読めない文字知らない言葉がある学術系への対策で、趣味で読書する人には無用かもしれませんが、少しでも自分の思考と要約(理解と表現)を進めたい人は是非1読を。

そして、1文字1文字を読むのではなく、見開き2頁を眺めて文字を模様のように認識します。無論1文字1文字を読み進めていくのですが、気になった段落がどこにあったか。右頁か左頁か。2段組の場合もありますから、右上か右下か左上か左下か。
例えば、男女を問わず人の服装が目にとまると思います。ヒラヒラのスカートが愛らしいな、とかピチピチのシャツ似合わない、とか。シャツは良いのに靴や鞄が合ってないな、とか。本に書かれている文字も同じで、形があり位置があり相関しています。本の文章(文字列)も形や位置、局所と全体を意識して読むとそれだけでも違います。

GBC Quartet キュービカルマグネットホワイトボードM CC3018-J また、メモやノート以外にもホワイトボードも便利です。ノートだと構えちゃうぶん手間取る。メモだと小さい。そんな時にホワイトボードです。頁と箇条書き、読書以外にもちょっとした記述。僕は先日ホワイトボードを買いまして、気軽に書けるしすぐ読めるし捨てずに消せるし、玄関や踊り場で共有している家庭があるとは思いますが、PCと一緒にホワイトボードも1人1枚でも良いと思います。それぐらい有効です。

以上が読書と読後(入出力)に関する自分なりの現状です。
要点は、入力したら出力する。つまり読んだら書く。これに尽きます。
以下参考書をリンクしておきます。意味や意図、要約や表現、読み書きに悩んでいるかたに推奨します。どれも1度は読んでおいて損はありません。それ程に有名な著書ばかりです。

僕は今26歳ですが、今更ながら勉強が楽しい
それは決して仕事と結びつかない知識、つまり金銭などの物理的な利益がないものもあります。
ってかそっちが多数です。けれど、論文実用に限らず、小説漫画でも、真剣に取り組めばどれもが勉強です。
勉強とはやらなきゃいけないことではなくて、やらずにはいられない能動的な行為、指向、魅力なのだと、この歳にして思います。
Youtubeにあげたネタに異人さんからリアクションがあって、それに答えたいがために英語を勉強する、とか動機なんてなんだって良いのです。
これは僕がよく言う座右の銘みたいなものですが――
知らなければ調べ、解らなければ考え、出来なければ取り組む。

誰もが発する言葉こそ、性別、世代、人種をまたいだ人間の平等(幻想)をかなえる手段なのだから。
さあて、これから何を読んで、どう書こうかな。

読書術 (岩波現代文庫) 加藤周一本を読む本 (講談社学術文庫) M・J.アドラー Mortimer J. Adlerザ・マインドマップ トニー・ブザン三色ボールペン情報活用術 (角川oneテーマ21 (B-43)) (新書) 斎藤孝
感想(考察) [ 2008/08/08 03:27 ]