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「世界が終わるまであと五日」の噂の犯人はヤス。『五日性滅亡シンドローム』 このエントリーをはてなブックマークに追加

五日性滅亡シンドローム 1 (1) (まんがタイムKRコミックス) (コミック) ヤス五日性滅亡シンドローム 2 (2) (まんがタイムKRコミックス) (コミック) ヤスとらドラ!の表紙,挿絵で知られるイラストレータ(絵師)のヤスの4コマ漫画作品です。
漫画を描かれているとは知りませんで、この作品を知ったのも最近です。
調べたら、どうやら初のコミック作品だそう(同人では描いてた?)。
以下、慷概――
世界が終わるまであと五日。ある日突然学校で広まったそんな噂を軸に、異なったキャラクターたちによるシーズン形式でお届けするストーリー4コマ。人気イラストレーター・ヤスが挑む初のコミック作品、見逃せません!!
今月発売される2巻との全4部構成。
アマゾンのカスタマーレビューでは割と辛辣な評価を見ます。しかし、個人的には面白かった。
この漫画、体裁は4コマですけど、基本的には不定コマ割の一般的な漫画の本筋を4コマに当て込んだ、そんな印象を受けました。
というのも4コマながら4コマ目に落ちているとも限らず、本筋展開を優先している描写が多いからです。
1巻収録の1-2部は、1部が「世界が終わるまであと五日」の噂を信じている先輩への恋心を告白するや否や煩悶し過ごす女の子・水谷不二の学校生活が描かれていきます。
そして2部は、1部とは別の場所で過ごす者たち、そこに実際に『五日で世界を終わらせる死神』が現れて、さあ大変――という感じ。
1部のほうがという漠然とした問題ゆえにどことなく不安を感じさせる表現が多く、それに反して2部は死神が登場する割に、死神の描写も含めて明るい展開です。

1部は面白かった。あまり面白くないギャグも、こういう世界観故に妙に浮ついた生々しさが出ていてw
しかし、2部は-"-
個人的には、こういう作品は世界観を示すだけで、世界の実情にキャラクタが関わるのは好きじゃありません。
結局、主人公とはいえ個人が世界に影響する、ってのは結果として世界を狭めてしまう。どうしようもない不条理な現実のなかで過ごすキャラクタ、あくまで世界の側面に過ぎず、だからこそ必死に生きる、そういうのがこういう作品には重要なのではないかと思います。
たとえば塩の街みたいな。あれも後半残念でしたけど、個人的には。
だからこそ、2巻の3-4部でどう描かれるのかが楽しみでもあるわけですが。
世界観は悲壮なのに描写は明るい。けど清々しくもなく抜けた感じもない。
絶賛は出来ない。けれど捨て置けない。
そんなよく解らない作品です。
絵柄の愛らしさに反して、けっこうのある作者なのかなヤスは。
そう感じました。
感想(考察) [ 2008/08/15 04:58 ]