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花なのにパンツは水玉リボン。東京怪童に抱いた違和感の正体。 このエントリーをはてなブックマークに追加

東京怪童(3) 完 (モーニングKC) 望月ミネタロウ東京怪童(3)を読んだ。
特異な体質(病気)の群像劇にしては綺麗で裏のない終わりかただと思ったが、全3巻を並べて表紙を見ればそのまんま、なんてことないBoy meets Girlなのだ。
とにかくヒロインの花(ハナ)がエロかった。
内容とは別に本作に対して違和感を抱いていたのだけど3巻を読んでわかった。
本作の画風はアメコミなのだ。
人物の動作や走る車など輪郭線で囲い静止画。
女性(美人)にも鼻腔がある。
前者の動作に関してはアメコミと日本漫画を比較し見る描写・表現の違い『写実的・輪郭線』と『印象的・動作線』で書いたので省略。
後者の鼻腔は特に近年の萌え絵隆盛もあり鼻自体が描かれない場合もある。

結局のところ幸福を得て死ぬか不満を抱いて生きるか、題材の割にはそこへの踏み込みが足らず割と綺麗に終わってしまったのが少し不満だが、ハシとハナのラブコメ、と考えると作品の曖昧さが素敵。
最後の告白とは別に2巻のやりとりが印象深い。
「そのミニ、パンツ見せたいんだろ。だったらもったいぶらずに見せろよっオナニー女!」
「いいよ……見せても……」
「え……」

東京怪童(2)花のパンツ

煽る割に応答されて引くハシと表情を変えずに難なく応じるハナ。
感情と表情と行動がいずれも噛み合ない、この作品らしいやりとりでしかもエロいw
2人が共有してる意識は最後までわからないけど、それにしても2人がどう発展しても違和感がない、恋愛を描いてるわけでもないのに妙な説得力があるし、友情ではないのもわかる。
ハナの発言するコマは生脚だけのコマが多いのはどういう狙いだったのだろうか。ハシとの真面目なやりとりで顔をしっかりと描いてみせるための伏線だったのだろうか。

ハナは漫画の顔にしては表情に乏しいのにちゃんと作者が描いてる喜怒哀楽が読んでいて感じられるから不思議だ。
花……はやさしくてすごく……かわいい……みんながそう思っているのに……む…無視して欲しいなんて…無理だって…誰もアイツの事ほっとかないよ
アイツ…その事がまるで分かってないんだ
全然自分の事が分かってないんだ……バカだな
ラヴコメなら伝えれば終わる。だけど本作は互いに伝えるのではない、継続するのが題材であり願望であった。
だから、ハナの前でだけハシのガムテープマスクには泣いた。

未分類 [ 2010/08/29 04:26 ]