九月病で知られる
シギサワカヤの新刊、
溺れるようにできているを購入しました。
主人公の奥手な女性
海老沢佳織が以前より好きだった幼馴染に告白し晴れて
彼女の身に。しかし、憧れているだけだった相手に対して、笑うだけでなく、怒ったり悲しんだり、そんな当たり前なことがあるのを思い知らされ、
恋愛自体に疑問を持ちつつ、彼を求めてしまう葛藤やらドタバタが描かれています。
僕は
九月病の印象が強かったので、今回も表紙を見る限り暗めかな、と思っていましたが核心をおどけて見せたり、あるいは
恋しいという当たり前の感情に
疑問を持ったり、絶妙なバランスでなりたっていて、とても楽しめた。
彼のスーツ姿を見て、初めて彼を好きなんだな、と自覚した。とか馬鹿にしているとしか思えないw
そして、彼は彼で、
佳織との逢瀬、手を伸ばし触り揉むのは
愛らしい胸ではなくて
腹の肉w
フェチがテーマでもないんですけど、この前提となっている
恋愛感情を問い、疎遠されるはずの
フェチ(執着)をあっさりと、苦しそうに、楽しそうに描かれているのが凄い。
ギャグパートに核心と毒があったり、シリアスパートは流して大丈夫だったり、とても不思議な進行、描写、展開。
ヒロインの
佳織が眼鏡っ娘というのも素晴らしいw
ちなみに、別著の
九月病にも
金が大好きと言い切る
凸ツンデレ世話女房の
海老沢碧というキャラクタがいます。
・
溺れるようにできている。 / シギサワカヤ - Dis Communication - 符号無し↑曰く、他作品にも出演している
海老沢姓は姉妹で、本筋は無関係ながら世界観を共有しているみたいです。
ってか
海老沢姉妹はみんな癖が強くて扱い難い愛らしい女性ばかりだなw
病んでいるわけでもなく、酔っているわけでもなく、不思議な感情
恋愛。
疑問を持っても、覚悟を決めても、
溺れるようにできている。男女不問、是非1読を。
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