それに気づいたのは僕だけだった。今日出勤したら時計が止まってて誰も気づかずに放置プレイ。
誰もそれに気づかず、僕がそれに手を差し出した時に初めて気づいたそうだ。
あいつは僕達のために一時も休まずにいてくれた。
誰も彼もあいつに世話になっていたのに、動かないあいつに誰1人気づかなかった。
僕は思わず言ってしまった。
「こいつがこんなになってたのに誰も気づかなかったのか!?いつだって僕達のために動いていたこいつを!!」
「だって…」と言葉をかえすも続かない彼ら。
そう彼らにも悪気があったわけじゃない。恐らく出勤してすぐに自分のパソコンをつけて仕事にかかったのだ。彼らが真面目にふるまっていたのは僕にもわかってる。
「いいんだ。ごめん。わかってる」
僕は動かないあいつを両手で支えて自分の席に向かう。
ぴくりとも動かない。
もう駄目だ。
僕は諦めて、動かなくなった時計の電池を交換した。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 | - | - | - | - |