ファンブック,ガイドブックのたぐいは買わない派なのだが、12年の連載1000万の発行部数でありながら話題にする人が全然いないのでさみしく、また川原正敏のインタビュウがのってるのもあり勢いで購入した。
半分以上はあえて保管するような情報もなく、全編既読の読者にはほとんどが不要な内容であったが以下の4点が面白かった。
- 作者インタビュウ
- 世界地図に記された8番艦の航路
- 享年について
- あとがき
作者インタビュウ
ファンの最後について、作者と読者における登場人物への温度差の話が面白かった。
たしかに読者である俺には何の感慨もなかった。
ヴェダイは男前になったと言うが、俺はこれを否定する。ヴェダイの全盛期は初登場時だw
ファンを油断させぬ立場で色色できたはずなのにただのヘタレになっちまってがっかりだ。
連載終了後の休みが2箇月を予定してたそうだが、12年連載したんだから1年くら休んでもいいだろう。編集は鬼だし頼まれずに次を描いてる川原もおかしいw
世界地図に記された8番艦の航路
この漫画の魅力は帆船の挙動だろう。本編では読者が全世界を把握できるような描写がされていないが、本書では見開き2頁で世界地図がのっており1話から最終話までの軌跡が記されていて感慨深いものがあったし視覚的にも設定的にも面白いものだった。正確には全世界を記した世界地図ではないが。
享年について
相変わらず国語だ用語だなんだにうるさいw
享年は満年齢ではないぞってことを1頁かけて説明している。
あとがき
川原正敏はとても仕事熱心でまじめだ。不満点はあっても手抜かりが無いのがわかるのでちゃんと読めるし、そして昔から主義主張もしっかりとあって文章も面白い。本書では甲板は「かんぱん」か「こうはん」か、を熱く語ってる。
そのほか
8番艦のモデルとなった船も紹介されていたが、それがフォアマストにスパンカーと横帆(名称知らず)の両方がはってあったのだが、バークやバーケンチンだけじゃなく縦横両方の帆をはれるマスト帆船もあるのか?
先日完結後はじめて全巻を再読したがやっぱおもしろい。
トゥバンはかっけえしヴェダイはヘタレだしファンは尻すぼみで色色と不満もあるが、俺みたいな素人にはわからん帆船の見開き2頁がたまらなく格好いいし、読み進めると船がどうやって動いてるかもちゃんとわかるし、やはりもう少し話題になってもいい作品じゃなかろうか。
あとはアニメ化するだけだな。