梅津泰臣の
KITE LIBERATOR。
流石というか全編通して奇麗でよく動く…けど面白いかと言われると何か違う気がする。
冒頭の宇宙が状況説明には必要なのわかるけど、まずアバンでヒロインのアクションとかを見せてタイトル後に宇宙って構成のほうが良かったんじゃないか?
作品の題材が宇宙環境ならともかく、梅津泰臣の売りは自他ともに認める美少女エロバイオレンスなんだからまず最初にそれを見せないと。
話が地球に戻ってからは噛ませ犯罪者の容赦ない発砲やOVAらしい思い切った描写もそれなりあってまぎれもない梅津泰臣だったけど、正直モンスターの登場には笑ってしまった。
ワイヤーでの移動はアメコミっぽいなと思った。恐らく意識してるんだろうけどありえない跳躍力じゃなく道具を駆使して縦横無尽ってとこは良い。
人間関係における変なやりとりは梅津らしい発言に意味はなくしかしそれが関係を示してるって面白いと思うけど、とんちきなやりとりはKITE系じゃなくMEZZO系でやるべきじゃないか?
パンツを隠す気はないし、都会における犯罪を口実にしてるエロバイオレって骨格は相変わらずやりたいことなんだな…とわかるけど縛り上げられてる女子高生とか装飾だけでエロにもイベントにも関係しないし、エロそのものを嫌ってる風もなくむしろ望んで作ってる節があるわりに思い切りが足りない気がした。
また銃に固執するあまり「戦闘手段の1つに銃がある」って感じじゃなくアクションに幅が無いのも残念。
音楽が変だった。プロっぽくないというか思いつきで1曲で状況を限定しないえらい不安定な音程とか展開とか、そういう芸風なのかな?
全体的に質は高いのに面白くない、やっぱ話よりも絵な作家なんだなあ梅津泰臣は…という感じ。
やっぱ最初に18禁を見てしまうと大人の事情による抑圧が目についてしまうのかも。