TARI TARIと
氷菓を見て思った。
今の萌えデザインは、美少女を基準に同じ方法で男も描くから強いとか鋭さを見出せないし、青春は青春だけで美しいのに更に登場人物を全て奇麗に描いてるからうすら寒い。
ただし、個人または世代の問題かで、ある種の汚さをともなった作品を知らない世代にとっては何の問題もなくのめり込めるのかも知れない。
男と女の両方に買わせようとしてるから、結局美男美女に落ち着くのは当然とも言える。
作品の前者は最後の感動演出がくどく、後者はミステリ要素が不要だと思ったがどちらも楽しんで見られる丁寧な作りだし、若者の描写によってのみ成り立つ青春ではあるのだけど、結局のところ美男美女の恋愛にしか焦点があってない、かつ見た目にも行動にも汚さが一切無い、これらを萌えであって青春と言えるんだろうか?
男にせよ女にせよ登場人物に見た目が最低条件なのは当然で、これは絵そのものが孕む問題でもあるけど、性差の無い同じ顔が異性として存在してる描写に、互いの無理解やご都合な要求による衝突を危ぶむ関係を見出すのは難しい、と思う。
ガッツとシールケ、とまでは言わないけどキャラデザに男女の温度差が欲しい。