曲目
- Vento
- Get No Satisfaction!
- トライアングラー
- ループ
- (MC)
- 風待ちジェット kazeyomi edition
- 雨が降る
- Remedy
- (MC)
- 奇跡の海
- 風が吹く日
- プラリネ
- Lucy
- 走る
- (MC)
- 約束はいらない
- 指輪
- 僕たちが恋をする理由
- (MC)
- 光あれ
- マメシバ
- さいごの果実
- カザミドリ
- ユニバース
- プラチナ
- tune the rainbow
- NO FEAR/あいすること(弾き語り)
- ポケットを空にして
- カザミドリ(弾き語り)
色違いはそれぞれアンコールです。
いきなり裏方から
ひと言で
「待ってました」これに尽きます。
【約束はいらない】から13年、8度目のライブにて初のDVDソフト化ですからね。
そして、再生した途端に「待ってて良かった。待たされた甲斐があった」と思いました。
MCまでノンストップで歌い流れる、第一に思ったのが「ミックスすげえ」
曲のイントロからベースとドラムのどっしり感に響くチェロ。そして坂本真綾の歌声。オケがまるでスタジオで録音したかの如く乱れない疾走、ドラムは坂本真綾に菅野よう子と馴染みある
佐野康夫。CDだと派手なところが目立っていたけど、今回しっとりからしゃかりきまで何でもこなす1流っぷりを披露。
そしてドラムの相方を務めるベースは
大神田智彦。僕は知らないベースマンだったけど、ぶりぶりと動くわけじゃないけど、凄く綺麗にどっしり安定したベースで、思わず今回調べてしまったくらい。
今回のオケは完全にこの2人でなりなったようなもんだと思う。
そして、ライブ音源として基本であり難しいドラムとベースを活かした録音とミックスが凄かった。Kick,Tom,Sdと全てしっかりと聴こえた上でうるさくない、ベースもキーボードやギターを潰さずにしっかりと道しるべとなってる。
ミキサエンジニアはスタッフロールによると
Yamada Nobumasaでどうやらこの
山田信正氏らしいです。ライブでここまでしっかりとした音を聴かせてもらえるとは、もう感謝感謝です。
そして坂本真綾
菅野よう子プロデュースを離れてから、妙に色づけした歌いかたが僕には合わず、それほどには熱心に追いかけていませんでしたが、それでも今回のDVDは「待ってました」し、そして、見事にやられました。
MC1までの曲、編成上シンプルなアレンジになった楽曲が実にすっきりしたリズムで坂本真綾と客を乗せてくれて、坂本真綾の歌がCDで作ったところが程よく抜けて彼女らしい撥ねた歌声を披露。
トライアングラーも思ったより音域の高さが気にならず、ライブらしい乗りを見せてくれました。
今回編成に合わせた編曲がかなり色が出ていて、
奇跡の海では弦カルが居るのに利用せずピアノとギターのリズムを強く出した編曲だったり、原曲の特色よりもライブの統一感を出した感じでした。これはこれで面白かった。
続く
風が吹く日が原曲に近い編成から余り大きく変わらなかったのですが、原曲が管楽器だったところを
チェロで奏でていて、
編曲、演奏、照明、撮影と全てが噛み合ったこのライブDVDの初泣きポイントだったんじゃないでしょうか。
そして
走る。あのイントロを生の弦カルでやられたら、そりゃしびれぬわけにはいかない。ベースとドラムがガッツリと組みそれに乗っかる弦カルと坂本真綾の歌。
CD版では綺麗な印象だったのが、今回のDVDでは
バッチリ走っていてたまりませんでした。
約束はいらないはドラムとベースを休ませて、ピアノとギターと弦の綺麗なアレンジ。多くの人間が坂本真綾に惚れた曲として、個人的にはここは強く出してほしかったけど、それは今迄やってきたことなので、別路線を見せたのは今らしくて良かったのかも。
指輪は色んなVer.がありますが、ピアノのコードで押すリズム強調なアレンジでしたが、大事なのはただ1つ、坂本真綾がサビで間違えちゃいましたw
これもライブの楽しみの内ですよね。とちってばかりじゃ話になりませんが、水準に達していてとちるのはライブらしく魅力的にうつるもんです。
ライブ中盤は流石に疲れも見えて、期待していた
光あれでは声がかなりよれていて、もともと曲の難易度が高いのもあって残念でしたが、続く
マメシバで盛り返してました。この曲、僕は余り好きじゃなかったのですが、ライブのシンプルなリズムと駆け回り歌う坂本真綾によってここまで盛り上がる曲になるとは。
坂本真綾のピアノ弾き語り - カザミドリ
そして、今回の目玉とも言える
弾き語り。これ凄い。ちゃんとプロとして聴かせられるレヴェルにまで達してる。グランドピアノでこんだけできたら凄いもんです。
Disc1の終わり際には疲れも見えてよれていた歌も、何故かバンド伴奏がなくなった
弾き語りカザミドリで声が伸びてました。
これは是非にも生で観たかった、聴きたかった。坂本真綾の地力がここで感じられた気がします。
MC
流石は若いながら藝歴が長いだけあります。ライブの楽しみと言えばMCで、今回のMCは凄く坂本真綾の魅力が出ていたと思います。
ファンに対して
「今回、あたしを知って来てくれた人、生じゃ初めてだけど来てくれた人、ただなんとなくついてきちゃった人、あたし坂本真綾って言うんですけど知ってます?」なんて彼女らしい憎まれ口からMCが始まり、もうこれでファンはメロメロ。
しかも何故かその後に
押忍して見せるちゃめっけぶり。
ファン「かわいい!」なんて黄色い歓声に
坂本真綾「かわいいでしょ?」だなんて切り返すSな坂本真綾はたまりませんな。
また、10代の頃には肌の露出がおさえめだったのを、今
三十路を前にして衣装は全て膝上のスカートでふりふり動いてみせる堂々っぷりがもう。
彼女曰く
「ライブがあるごとに段々とスカートの丈が短く」なってるそうですw
衣装は3パターンだったのですが、今回は軽快な愛らしさが感じられる統一感で、二の腕、腋、太腿ともう余す事無く見せてくれて、それでいて下品じゃなくふわっとした愛らしさを保っていて、また
靴がハイヒールじゃなくてスニーカーだったのが、坂本真綾らしい飾らぬ撥ねっかえりさが出ていて素晴らしい衣装だったと思います。
アンコールに対して
「呼んだ? またミニですが何か?」だなんてほんと実に心得ています。
坂本真綾らしいツンを見せた上で、弾き語りが終わってからの移動が妙にふにゃふにゃと、これがまた。今まで割と突っぱねて乗るしかなかった坂本真綾とは違い、舞台やライブやら何やらかんやら経験を重ねて、彼女なりの波を作り乗るようになってきたみたいで、一挙手一投足が実に愛らしく飽きさせませんでした。
メイキング
Disc2に収録されているメイキングですが、これは正直がっかり。短い!!
折角リハ風景で
パーカー姿など見せてくれてるのに、今回収録された東京以外の愛知と大阪はライブの冒頭だけで、ライブ前も始まる直前の号令だけなど、メイキングと言うには余りに物足りない、というのが正直なところ。
今回
DVD2枚組だっただけに、ここは期待したんですがね。
最後に
それでも今回のライブDVDは「待ってました」と叫びたくなるものでしたし、そして、内容はそれにふさわしいんじゃないかと思います。
カメラワークも凄く金がかかってて、これ撮影に何台つかったんだろ。
画質も明らかにBDを意識した機材で撮影されてて、今回何故BDが発売されなかったのか疑問。
水樹奈々ほどの確信が無かったのか…。
MCは流石の藝歴。何を言われても利かない坂本真綾のツンが発揮されていて、生でこういう坂本真綾の挙動を楽しめた客が羨ましい。
バンドも流石プロを揃えたって感じ。個人的には弦カルじゃ薄いと思っていたのもプレイヤとミキサの1流の仕事でばっちりオケしてて感動した。
ベースが知らない人だったけど、とにかくずっしり佐野ドラムと合わさっていて、ベースとドラムだけで既に伴奏が完成されてるくらいだった。
後半は坂本真綾に疲れが見えるのに、ドラムとベースがニヤニヤしながら実に楽しそうに演奏しててこっちまでニヤニヤしてしまった。
とにもかくにも1流の仕事。
思わず血迷ってファンクラブに入会したくなるくらい、そして、割りと波のあった最近の坂本真綾の強い1側面として彼女の魅力をファンに見せつけた待望のDVDだと言えるんじゃないでしょうか。
以上、フラゲ【
坂本真綾 LIVE TOUR 2009 “WE ARE KAZEYOMI!】の感想でした。
このDVDのおかげで坂本真綾も参加する
YOKO KANNO SEATBELTS『超時空七夕ソニック』のチケットを是が非でも取らなくてはいけなくなったw
このDVDを観て是非素晴らしき坂本真綾LIVE&LIFEを!!
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