何がすげえってわけでもないのに胸に迫る少女漫画家
谷川史子の新刊
清々とを読みました。
個人的には外れでした。
好きな作家だけに期待してた反動もあるのですが、期待以前にひっかかった事があります。
それは…。
内容は憧れから勉強を頑張って不相応にも御嬢様学校に入学した平凡な女子。その女子が馴れない御嬢様的な礼儀や教師や恋愛に四苦八苦する。
言えばその程度なのだけど、当然こういうのは概要で語れない要素こそが作品の魅力なわけですが、どうも
谷川史子御得意の
何でも無い事に悩む馬鹿らしさと可愛らしさがずれてる印象。
先生への恋も、御嬢様学校での百合も、憧れや経験など無く、ただ
(男性)読者に受けるから描いた寄せ集めと言うかぶつ切りと言うか、どことなく白々しい、絵柄に展開は
谷川史子で作品の雰囲気は良いのだけど、見えない言えない今迄あった
谷川史子節がすっかり無くなってる、描かれてないと思いました。
あとがきでも男性読者のアンケートを反映させた風な事が書いてましたし。
僕は
草の上 星の下や
おひとり様物語が好きで、結果はどうあれ考えたり無視したり、生きてる以上ぶつかる喜びや悲しみ、本人は必死に考えてるけど、前提として相手(男)の話を聞いてないよね?みたいなw
まさしく女性を描く女性、少なくとも僕は
谷川史子のそこに惹かれてるので、今回は明らかに
男性のために描いたのは失敗だったんじゃないかな、と思います。
男を相手に男を無視する必死な女性
谷川史子みたいな。
結局、女は自分の事しか考えてなくて何故かそれが男を惹くみたいですw
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