この世に
わがままお嬢様と忠実な下僕は数あれど、これほど対等で素敵な主従があっただろうか。
わがままお嬢様と忠実な下僕は元元
大好きな設定なのですが、それにしてもこの作品は良かった。僕は正直表題作の
学校ホテルよりも断然
振り向いて、つかだ!です。
そんなわけで、済みません、
学校ホテルに収録された短編の話ですが、以下表題作には振れず
振り向いて、つかだ!ONLYですw
あらすじ -
ボディーガードの塚田は、雇い主を庇って怪我を負い、仕事ができなくなる。雇い主は娘・絢が塚田に懐いていたため、彼を絢の世話係にした。高校生になった絢は、塚田の前では我侭し放題。塚田に振り向いてもらいたいのに、なかなか距離は縮まずに・・・ - (
c0c0 @ ウィキ - 振り向いて、つかだ!)
ヒロイン
絢はお嬢様ではあるのですが、
愛人の娘なのでどうにも肩身が狭い(と本人が思ってるだけで周りは誰も彼女を嫌っていない)立場、その中で、そういう彼女の立場と性格を知りつつ従う
塚田。どうです? これだけで胸がときめくでしょう!?
根っからわがままでもなく、腹黒でもなく、むしろ素直でありながら気遣いに過ごす、なのに
わがままお嬢様という何とも説明出来ない破綻してるはずのキャラが、なんの違和感もなく凄く素敵な女の子である、もうたまりません。
絢は
塚田に甘えます。それはベタベタでもなくツンデレでもなく、気遣わず軽口を叩いたり、あるいは黙って側にいたり、そして僕が一番好きなのは、軽く口論になった
絢と
塚田。帰宅するなり靴下や装飾品やらを脱ぎ散らかしながら文句を言い歩く
絢。対して
絢の脱ぎ散らかしたものを拾っては黙って後に続く
塚田。
そして微笑みながら
「それで、散らかす物はこれだけでいいんですか?」そこにすかさず
「つかだの童顔! タレ目!」もうたまりません。
設定的に面白いのは誰も二人の感情を否定しない、主従ロマンスにありがちな敵がいないのです。あるのは、互いに重んずる立場と自制心。
絢「つかだー つっかだー つかだぁ 遅い!一分で来い!」塚「物理的に不可能ですよ 会長の寝室からじゃ」絢「あっ ごめんなさい お仕事ちゅう…」わがままなのに素直な絢。そして時に苦笑、時に微笑む塚田。敵がいないのに結ばれない二人。
「つかだ だいすき」
塚田は大人で私の気もちに気づいてるだろうから改めて言葉にする意味は無いのかもしれないけど
「つかだ、むかし、私のこと命を懸けて守るって言ってくれたでしょ。わたしほんとうにうれしかったの。でも今は、命懸けだと言うのなら、守るよりも愛してほしいの」「つかだ つかだ! だあいすき」
塚田は追いかけて抱きつく私を抱きしめて、いつもすぐに手を離す。重くも悲しくもない笑ってしまう、けれど、どこかさみしい二人の主従。
それにしても
振り向いて、つかだ!この題名であのラストはずる過ぎる。
【ニコニコ動画】【MAD】振り向いて、つかだ!
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