羽川翼の魅力、または失恋役などおいしい萌えキャラでありながら萌えキャラとは一線を画す点は
惚れてる筈なのに萌え反応も恋愛展開もないから助言キャラなのかなっておいおいやっぱり惚れてたのかよ!という恋愛関係の確信と恋愛感情が核心のすれちがいじゃなかろうか。
化物語はハーレムものだが、初期は主人公である阿良々木暦に対する恋愛反応が意外と少ない。
赤面、はわわ、キュン、ポッ、といったちょろい反応がなく、阿良々木暦が動くからそれに対して萌え反応するが、1人称なのもあって、真面目に読むとノリか好意かわからない。
羽川翼は、素直に見ればどうしたって主人公に惚れキャラなのだが、1人称かつ、性的な反応は見せても恋愛の描写が無い。
当初は、ネタが売りで全キャラ恋愛なんて考えてないからどうとでもなるように書いた、というのもあるだろう。
恋愛に対する距離感がラピュタに近いと思った。
ラピュタのパズーとシータを見て、誰もが夫婦認定をするだろうが、彼らは包容はするが告白はしないしキスもせずに恋愛的な反応を見せない。
羽川翼が近年の萌えに乗るキャラでありながら、どこか踏み込んだ印象を抱くのは、
視聴者にとっては恋愛関係と思い込んでしまう程度に阿良々木暦との関係は接近してるように見えるが、恋愛を度外視した関係を見せた上で、どのキャラよりも恋愛が核心だった、という点にあるのではないか。
また、これは論点が違うが
『あの夏で待っている』9話の「切なさ」にほど遠い失恋の重要性と違和感に書いた、作中の恋愛が全てで失恋に対する救いは無い。という点もある。
ハーレム主人公がもてるのはいいとして、ロリやツンや電波の手数よりも、主人公に惚れてる筈なのに萌え反応も恋愛展開もないから助言キャラなのかなっておいおいやっぱり惚れてたのかよ!ってというヒロインが1人いれば、もっと面白いのに。