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言ってくれないけど、そういうとこも好きだよ【HURTLESS/HURTFUL】清水マリコ このエントリーをはてなブックマークに追加

HURTLESS/HURTFUL 清水マリコ久しぶり清水マリコの新刊です。
設定はいつものある日突然現れた女の子ながらそこは清水マリコ節。
主人公は高校生と若いのに、どうしてこう喪失とか過去とか、清水マリコは若者を使い若者にそぐわない話を書くのか。
そして、それが見事にはまるのか、不思議好きの作家ゆえにか不思議でしょうがない。
前提が突飛なのに、関係の距離感、結局他人なんだからワカンネ、って冷然としてるのよなあ皆。
だからそうじゃなく熱くなる人物がいると、他の娯楽作品だと肯定的な要素なのに、この作品ではむしろ否定的。なのに主人公の夢中だけはどうしても、と思わせられる。
そこはやはり、嘘つきは妹にしておくからも認められる人物のやりとりがあるからこそかな、とも思います。
「こんなかわいい子いじめるってどうなの玲夫」
「自分で口にするとかわいさが減ってくの知らないのか」
「え、まじで」
「いまも少しずつお前から抜けていくのが見える」
「見えるってことはやっぱり――痛い! 痛いよれおー!」
もしもどこかで泣いていたら、とふいに考え、玲夫は胸が痛くなってきた。さらに、童話によくある正体を知られた妖精のように、脱子がこのまま消えてしまったらと思うと、心臓がどきどきするくらい不安になった。ばかかおれは。少女漫画の女の子キャラじゃないんだぞ。でも、じつは少女漫画嫌いじゃないんだが。
個人的には、清水マリコは核心を言葉にして説明しちゃうのがどうにも甘いかな、と思います。
そこはぼかして、言わずに読者に任せてもいいじゃないかな、なんて。
『不思議』に影響する『現実』を描くからこそ、明確と曖昧の扱いが難しいんでしょうけど。
と言いつつ、最後にあの笑顔だもんなあ、ずるい。
清水マリコはやっぱり、不思議な謎じゃなくて、不思議な嘘なんだな、何が嘘なのかじゃなくて、どうして嘘なのか、嘘をつく女と嘘をつかれる男、全く女の子の嘘ってやつは。
ひとつ思ったのは、好意にしろ悪意にしろ、敬語って言われるほうは結構辛いんだな、ってこと。

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Tags : 清水マリコ 小説 ライトノベル MF文庫J HURTLESS/HURTFUL 嘘つきは妹にしておく

未分類 [ 2009/03/11 22:31 ]