若く金持ちでイケメンなBruce Wayneが55歳、既にBATMANを引退しているところから描かれる本作ですが、たしかにヒーローモノとしての清々しさなど微塵もなく、ただ若さを失いそれでも自分の何かを持て余し再びBATMANとして働く彼がこれほど評価されるのは素直に凄いと思いました。 若い犯罪者に肉弾戦で圧され苦しみ、今はいないかつての仲間(Robin)を求め、彼の活動に対して狂人だと憤慨する人人など既にヒーローとしては破れ誰得とも言える作品ではありますが、その脆さや感情などが結果的に今現在でも評価されている要因なのかなと思いました。 神山健治が著書神山健治の映画は撮ったことがないで映画THE DARK KNIGHTがアメリカと日本での興行成績の差に、国(文化)を跨ぐには主人公(ヒーロー像)の普遍性が足りなかったのでは、という考えを記していますが、たしかに我我日本人には理解できない具体的な要素がありますが映画も本作も抽象的な普遍性(登場人物の抱える悲しみなどの感情)は理解できるし充分に同調(魅力的)であると僕個人は思っています。 だがしかし僕の周りに限ってみてもこれらを観たり読んだりしてる人がいないので、たしかにそんなに受けてはいないのだなあ、と少し寂しく作中の言葉通りの現実を認めざるをえませんw
The rest of us learned to cope. The rest of us recognized the danger of the endless envy of those not blessed. I have walked the razor's edge for so long but you, BRUCE--you,with your wild obsession.
またアメコミはキャラクタの権利は作家ではなく出版社が所持しているため同じTITLEでも作画が異なる場合が多々有りますが、その点WATCHMENと同じく話が完結するまで同じ作画だったのが日本人の僕には読み易く、かつ絵柄も相応しい仕事だったと思いました。 映画THE DARK KNIGHTではKnight(騎士)の題名はBATPOD(バイク)に代替されていましたが、本作ではきちんと馬に乗り疾駆する場面もあり、変な話たんなるかっこつけた題名じゃないところにも感心しましたw この日本語版にはBATMAN:The dark knight returnsと、その続編であるThe Dark Knight Strikes Againも収録されていますが、僕は後者の絵は駄目で今のところまともに読んでいませんw
それにしてもBATMANの最後を描いた所謂ハードボイルドです。 先日仮面ライダーBLACKが最近の仮面ライダーに出演したのが話題になりましたが、本作やTHE DARK KNIGHTのように、日本も本気出してハードボイルドなダークヒーローである思想を反映したガチな仮面ライダー作りませんかね。
We could have changed the world. now look at us I've become a PoliticalLiability and you--you're a joke.