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アニメ「バットマン ダークナイト・リターンズ(1)」の感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

12月に日本版が発売されるが1足先にアメリカで発売されたバットマン:ダークナイト リターンズ Part 1 [Blu-ray]の輸入版を買って見た。
日本版と北米版の違いは無い
北米版に日本語を含めた英語以外の字幕が収録されていて、各国にあわせてパッケージの言語が違う程度の違いしかない。
ブルーレイはPS3のソフトはリージョンフリーでビデオはリージョンがあるが、youtubeで国外に向けた非公式の動画があげられるくらいならリージョンフリーで最初から国外を含めた世界統一仕様のほうが量産するのに安価で合理的だと気づいたようで、北米版なのに日本語(英語以外)字幕が今後ワーナー全作品がそうなるのか、それともアメリカ全体の流れかわからないがこれは実に素晴らしい。
北米版に日本語音声を未収録にしたペルソナ4とは真逆だ。市場を広げようと頑張ってる。

大きな改変は見られない。
Under the Red Hoodはアニメと漫画で大きく乗りや展開が異なるが(特にブラックマスクの扱いが…w)、デザインから展開まで「いかに漫画を動かすか」ということを第1にしたようだ。漫画のコマをそのまんま採用してる場面が多かった。
1頁に16コマで同じ構図でひたすら吹き出しを読まされる事が多かった原作に比べると、1画面で短くさらっと流してくれるのは良かった。
逆に漫画で1頁1コマで見せてた見せ場もさらっと流されて、何とも言えない感じ。バットマンの復活が始まって13分って早すぎないかな?w
アニメの尺故に言葉の省略は多く、市長と部下や、一般人の場面はほとんどカット。バットマン(ブルース)の独白は大幅カット。全カットと言っていいかもしれない。
バットマン再活動で「自分の歳を考えろ」とか「昔は腕だけでのぼれたのに」とかトゥーフェイスに撃たれた際に「どうして胸のマークが目立つようにしてあるのか」などもアニメでは一切話さない。幾らなんでもやりすぎじゃなかろうか。絵が動いてる裏でさらっと言わせればいいのに。
ただ、ミュータンツに挑発されてバットモービルをおりる時に「おりたら全部オフっとけ」みたいなアルフレッドとの会話を無くしてアルフレッドが止めるのにひと言「んーふー」と軽く返したやりとりは良かった。
しかし許せないのはその後、ミュータンツとのタイマンでフルボッコにされて意識が錯乱、ロビンを求める独白が一切無い。ただ見かねたキャリーが助ける、それはないわ。
漫画はバットマンの歳(世代)に関する独白が多いが、アニメはそれを無くして親の死に関する要素を強調した。

大きな改変(追加)は2つ。
1)トゥーフェイスのヘリを止めるために部下と戦うところ。漫画ではあっさりしてたがアクションシーンとしてそれなりの尺を使ってる。また、漫画ではいっさいなかった、バットマンが煙幕から出てきたときに悪魔的に誇張された姿(幻覚)が見える、というバットマン ビギンズと同じ演出がされてる。
2)ミュータンツに武器を横流してた人物の自殺が、漫画では自殺後が1コマで描かれただけだが、アニメではバットマンが会話後、自殺するのをわかっていながら部屋から出て放置する、という変更。

全体的によく動くし、雰囲気はよく出てる。
しかし絵が奇麗なぶん漫画の泥臭さが薄れて、またアニメ初見には不明な点が多く原作を読んでると物足りない、という感じ。
アルフレッドのデザインはアニメのほうが良かった。漫画はもやしみたいだったからねw
ミュータンツとの再戦で、腕十時のあとに膝十時にいった流れは笑った。
仕事は全体的に丁寧だけど鋭さに欠ける。見やすくなったぶん原作の毒が無くなった、という印象。
1ではまだ登場してないスーパーマン役がメイキングで出てきてMark Valleyだったんで笑った。ボストンリーガルの3rdいつ発売されんだよ。
バットマン ビギンズの演出に触れたけど、スタッフロールは明らかにダークナイトを意識してるねw
あとミュータンツリーダーの乳首なんだよあれw

感想(考察) [ 2012/09/30 14:19 ]

【娚の一生(4)結婚】つぐみよりも男(海江田)に焦点をあてた このエントリーをはてなブックマークに追加

娚の一生 4 結婚を読んだ。

3巻までの本編は、何だかんだいってもつぐみ(女)が四苦八苦して都合の良い男海江田が飲み込む、というものだが、本編でも臭わせてるとは言え、今回は海江田を「女=つぐみと読者」から離して人物として存在させた、という感じがした。

海江田のBL疑惑の話のつぐみのテンションがおかしすぎだろw
既に結婚しながら相手の未知を自覚した、という不安を描いたドタバタとは言え、この話だけ色色と乗りが浮いてる。
もしつぐみがこんなに喜怒哀楽が明瞭ならばもっと幸福を自覚しながら生きていられた(描けた)だろうし読者も少女漫画として単純な認識で楽しめたのでは?
話の幅としてありだと思うしわかりやすい萌え話ではあるけど、この作品の指向はそれじゃないから受けたのではなかろうか。

3巻までは女にとっての男、というだけだったが4巻は男に焦点をあわせた、ということなのだろう。
にしても、つぐみは自身でどうとでもなることを男に求める実に鬱陶しい自己陶酔女なのに、それを示しつつもよくもまあヒロインとして魅力を
姉の結婚とは違い周りのせいにしないからかね。自己陶酔と自覚してる、という点でつぐみは線が引けてる大人ということか。

娯楽作品として単純化された描写とは言え「色色とたまってたものが爆発した」という女の台詞には苛っとした。それはつまり不断からの某を怠った上で問題だけを起こす無能だからね。
女はなぜ突然怒り出すのか?なんて本が書かれるくらいだが、こういう自身の無能を正当化する人間は性別なぞ無関係に公的に罰する何か(法律)が必要だとすら思ってる。

2人の子供はいらなかったのではないか。自分の好みだが、娯楽作品における幸福な結婚に子供は不要だと思う。子供を持たず、しかし恋愛感情だけじゃない関係の維持、というのに浪漫を感じる。特に成人してから出会った男女関係において。
それについては京極堂の細君、中禅寺千鶴子の魅力。で書いたが、我ながら読みづらいのでまた改めてまとめてみようかしら。

感想(考察) [ 2012/09/26 06:47 ]

夜中のコンビニ弁当と人類の生物としての間違い このエントリーをはてなブックマークに追加

夜中にコンビニ弁当を食べてると孤独のグルメを思い出してテンションあがるけど、ふと思った。
商品の価格は基本的にコストで決まる、と単純に考えたとしても、健康に良いものよりも悪いものが安価で入手できる、というのは生物として明らかにおかしいよね。
恐らく人類史で実現は出来ないだろうけど、良いものが安価で大量、悪いものが高価で少量、というのが人類が目指すべき世界(社会)じゃなかろうか。

科学というのは1から10まであるものを、現状では1から6までしか把握できてなければ7から10を切り捨てて実現するものだけど、ある存在が10までを内包し、かつ人間の知識として7から10は不明でも、実際に7から10が人間の某に影響する、という事実は変わらないわけで、現在も科学はその7から10を明らかにするよう努力されてるわけだけど、既知であるものだけ(デジタル)で作る、というのは実に漠然とだが恐ろしいものだなと。

日本のCMのぜんぶ1953-2012 たった15秒なのに、何十年もおぼえている。に行ってきたのだが、そこは撮影禁止だった。それ自体は当然だと思うが、実体験しえない歴史の某を残す行動が、またそこから歴史に残せる手段(撮影)を禁じるというのも本末転倒に思う。
某かの事情で希少性こそが価値だとされる事がある、というか商品を売るための手段として強い、という事なのだけど、いずれコストを考えず世代をまたいだ長期保存を念頭に消費よりも質が優先されながら破綻しない方法を人類は見つけられるのだろうか?

夜中にコンビニ弁当を食べながら、ふとそんな事を考えた。

感想(考察) [ 2012/09/26 06:17 ]

【DARKER THAN BLACK-黒の契約者-】のキャラメルマキアートっぷりにがっかり このエントリーをはてなブックマークに追加

DARKER THAN BLACK-黒の契約者-を見てがっかり。
電脳コイルが子供のふりした大人で、DARKER THAN BLACK-黒の契約者-は大人のふりした子供。見ながらそんなこと考えたけど同年の作品だったのね。
バットマンを彷彿とさせるグラップリング描写は格好いい。全体的に手抜きがなくしっかりアニメしてる。そういう点で水準はとても高い。
しかし対峙→対戦→決着の流れをしっかりと見せない演出が多すぎる。対戦の途中で場面が切り替わり、戻ってきたら事後だった、という話ばかりで、地味だから人気が得られないのではなく、単純にさじ加減がとれてないだけだと思った。
そのくせ指折り拷問はしっかりと描写する「この作品はひと味違うぜ」と主張してるわりに見せ場を作れずに自爆してる。
2クール使ってしっかりと作ってるわりに水樹奈々との関係もうまく回収できてないし、そもそも現状に問題があるからおこった戦いの中で主人公が見出した結論が「現状維持」って日和見もいいとこだろ。
レンタルで見たのだが、同時に星界の紋章も見てたのだが、これこそ主人公がしっかりと大人、子供としての限界がありながら現実の対処がしっかりとした大人。
契約者が合理的、とやたら作品で強調してるわりに、その合理があまりに稚拙。そもそも合理とは目的への最短最速最適解であって、その都度変化するのは当然だが、結局は取捨選択にすぎず、それぞれの立場で異なる手段を異なる立場から見て「契約者のくせに合理的でない」とか無理くりすぎる。しかもその例外があまりに多い。
昔のスタートレックを見てるかのようだった。感情的でなく論理的、というわりに倫理を捨てきれてない幼稚さ。あれは時代とか作品の乗りとかそういうのも含んでなりたってるから笑えるのだけど。
最初は良かったのにマオなんて後半はただのジブリだし、ホァンの過去話も喋りすぎの最後尺が足りずにとびとび落ちだし。
格好つけてるわりにインなんてこびこびなキャラがいるわ、大人だハードボイルドだ言いながら最後は仲間って素晴らしい!なんて青春してるし、とにかく自分が目にして興味をもった評価とは実に乖離した若く幼く青い作品だった。
ミスティック・リバーを期待したらグーニーズ、ブラックコーヒーだと思ったらキャラメルマキアートだった…最初からそのつもりなら1くちめで吹き出さず落胆しなかったろうけど、自分が求めた暗さや悲しさは無かった。
いや、マオの最後だけはグっときたけどね。ああいうあっさりしたものは良いと思った。
きっと自分が10代半ばであまり触れない作風のなかでこれを見たら感動したんだろうけど、これを見るには歳をとりすぎ、他作品を見すぎたということか。

感想(考察) [ 2012/07/05 04:20 ]

純愛は恋愛を描かないからこそ成り立つ このエントリーをはてなブックマークに追加

星界の紋章を見た。
エヴァとビバップを足して2で割ったような印象で、時代がそのまんまだったから、パクリというより、やはりそういう様式の時代だったのだろう。
SFが見たかったわけじゃなく、主役カップルの断片を見て興味をもって見た。
この2人、最終的には恋愛にいきつくし、作者も観客も主役も脇役もそれらを認めるような関係でありながら、恋愛を意識せずに恋愛をしている、描写している。
どことなく宮崎駿的な恋愛描写だなと思った。
見ながらラピュタもののけ姫を連想した。
最近の作品では、ガンダムUCのバナージとミネバがそれに近いか。
ガンダムUC(5)でついに両思いと見えるような決定的な場面が見せられるが、かといって2人とも「好きだ」とか「愛してる」とか言わず、恋愛とは無関係な状況下で互いに意図して接することにより2人の絆が示されている

あれはあれで初対面からしてバナージのミネバ惚れが最高潮で酷いと思うけどw
あるいはガンダムUCの名作性もまた宮崎駿に近いものなのかもしれない。
娯楽が誇張して見せる、観客が明確を求める要素を、きちんとわかるようにそれでいて描写しない、みたいな。
それにしても星界の紋章は主役カップル的にはとても楽しめたけど、物語は1クール使ってプロローグだったのでしんどかったw
ラブコメ自体は好きだけど、それこそ日本における最大公約数的な恋愛作品である君に届けすら恋愛成就の後はもはや惰性でしかないことを考えると、恋愛を恋愛中心に扱うことが破綻を招く、というか、なかなかどうして。

感想(考察) [ 2012/07/03 07:42 ]