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VOFANの素敵な表紙詐欺【傾物語】西尾維新 このエントリーをはてなブックマークに追加

傾物語 (講談社BOX) 西尾維新猫物語(黒)が面白かったので続きの傾物語を発売日に買ってしまった。そして前回に続き文章も落ち着いてまともな感じだったので要点のみの速読せずにじっくり2時間かえて読んだのだけど、これは表紙詐欺じゃねえか!www
全然八九寺の話じゃねえ。
本文でも触れていたが、前回の羽川1人称から2ndシーズンが始まったんだから、1stの阿良々木1人称に反してここからは恋物語(ひたぎエンド)までヒロインの1人称かと思うじゃん!
まよいマイマイは切なく笑えるいい話だったから八九寺の話は期待していたのにアカデミー賞の全部門にノミネート、ただし1つも受賞せず みたいなっ!
それに正直時間移動ってこのシリーズでやることじゃないだろう。
パラドクスとか矛盾とか別にそういうのはどうでもいいが、折角短編で無駄なく会話と仕掛けを両立して人気を獲得したのに人気が出て長くなってだれたら本末転倒じゃないか。
出番の無い名ばかりヒロインの戦場ヶ原ひたぎが出番無いわりに扱いがあって良かったし、メメのイケメンっぷりは相変わらずってか本筋があれなのに超格好よくてむしろ浮いてて可愛そうだったし、もはや八九寺じゃなく忍の話なだけあってラストの忍と阿良々木には泣いたさ。
にしてもやはり表紙も題名も本文もちぐはぐ。相変わらず考えなしのメタ発言が多くて萎えるしシリーズとしてはぶっちゃけ無くても支障ないんじゃないかと思う。猫物語(白)のコピペで4頁以上を消費してたのにも萎えたが今回は文章が小説の体裁をきちんと保ちつつ仕上がりもまあまあ良いのにシリーズとは関係ない大人の事情の勢いで書かれた印象。100%修羅で書かれたとか修羅すら関係ない内容だったしな。
メメの手紙はやばすぎた。「世話かけるな」「いいよ」に続くメメ萌えだな。
阿良々木も変態からすっかりイケメンキャラになってきて。
忍のラストも素晴らしいんだがいかんせんそこまで展開がむりくり過ぎてぶつぎりのPVでかっけえって盛り上がった印象。
恋物語(ひたぎエンド)が心配だ。題名と内容が乖離したラストなんて読みたくないぜ。

未分類 [ 2010/12/26 15:22 ]

語らずに描かれる少女漫画的ハードボイルド【コダマの谷】入江亜季 このエントリーをはてなブックマークに追加

コダマの谷 王立大学騒乱劇 (ビームコミックス) 入江亜季入江亜季のコダマの谷を読んだ。
こういう舞台や人物の設定を説明せずにただ背景(雰囲気)のみで描写する作品は大好きだ。作風は違えどCowboy Bebopに近いものを感じた。
入江亜季と言えば群青学舎だが、それを読んでから本作や乱と灰色の世界を読むと似たような顔,あるいは名前を見かける。
描き分けの問題ではなく、そのキャラの立場役割が明確で地続きのような、これまで3作品が単行本で発売されているが、入江亜季シリーズの連作と考えるほうが読みやすく面白いなと思った。
それにしても入江亜季の描くキャラは断片的でありながら愛らしさと人間臭さと寓話性をよくたもっている。
ウーナはまじなんであんなかわいいだろうか。気が強く頭と口が回り純真な美少女とかもうな!
オノナツメは漫画と言うより海外ドラマ的でもっと実生活に根ざした感じがあるが、入江亜季は寓話を実体験とする童心が感じられる。
断片作家(と言うのかわからんが)と言えば今日マチ子も素敵だ。
先にCowboy Bebopを挙げたが、視聴者が見られるのは彼らの生活の断片であり物語は説明が少なく雰囲気で展開される、親しい関係を敵対とは別にあっさり切り離す、やわらかい笑いを誘う話でありながら人物の行動は辛辣、なるほど入江亜季は少女漫画風ハードボイルド作家なのだな。
羽海野チカにも似たハードボイルド要素を感じる。
これが2002年に自主出版された作品とは。

未分類 [ 2010/12/26 14:24 ]