またどこかで会おう。え？終わり？

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内容は後で触れますが、少女漫画と云うには登場人物も対象読者も年齢層が高く、それでいてドキドキキュンキュン少女漫画成分も不足なし。
単行本1冊で完結していながら印象深いキャラクタと展開。

これだけだと唐突すぎて何のことやら、な筈なのに二人の出会いがえらく自然で吃驚。
むしろ「あなたのようなかれんな少女がタバコなんか喫っては台無しです」の一言でもうズギューンw
先日漢を見せろ風早!!『君に届け(8)』椎名軽穂でも書きましたが、素晴らしいラヴコメって、男性向けでありながら女性の人格を、女性向けでありながら男性の人格を、不備や弱点を持ちながら頑張っている、そういった表現を出来るか出来ないかだと僕は思うのです。

中川信の少女漫画を気に入った高月くれははその場で「東京に行くわよ」と中川信を引っ張っていきます。この破天荒な高月くれはともじもじした中川信のラヴコメが――と思わせて二人だけの物語では終わらない。
二人が主軸でありながら、二人と関わり、あるいは全く二人と接しない人物の物語もあり、単行本1冊で完結まるでオムニバス作品のような幅広さと、それでいて主軸である二人を見事に描いてます。
中川信に関してはコンプレックスメガネ君とおてんばお嬢様「亀の鳴く声」 - たまごまごごはんが素晴らしい記事を残していますので、興味がありましたらそちらもどうぞ。

僕は思う存分高月くれは嬢について語りたいと思いますw

さて、老若男女を問わず美少女だと認めてしまうほどの美少女、高月くれは。 この娘が実に多様な表情を見せてくれます。 高月くれはは所謂ワガママお嬢さんなのですが、それが非常に憎めない、むしろ愛らしいワガママだと思うのは僕がドMだからではないでしょうw

若い女の子らしく、しかも美少女と自覚して自信満々のタチの悪い美少女w
もっとも、その美少女を相手に引っ込むヘタレっぷりの中川信も充分萌えるのですけどwその癖、美少女と自覚しながら相手に突っ込むためにこんな表情も厭わない。

そして、口論に足らない筈のお喋りで怒り狂う彼女。こうして見ると漫画の中の美少女と云うより、これってただの女の子なのではないでしょうか。
美少女と云う容貌もひとつの魅力ではありますが、そんなのがぶっ飛ぶ魅力、それは生意気で愛らしい普通の女の子だから、と云う気がします。

今のところ、本作を読んだ女性が僕の周りにいないので機会がないのですが、中川信vs高月くれは、どっちが萌えるか!?
など話してみたいなと思ってます。
西炯子は過去作に電波の男よと云う作品を残してますが、こちらも眼鏡美形ヘタレ男と非の打ち所の無い美女物語ですが嫌味もなく、むしろキュンとしてしまう、とても癪で不思議で魅力的な作風です。
兎にも角にも豚の角煮も、ワガママ美少女とヘタレ眼鏡にピンと来たら是非1読を。
ぽわぁ、と見蕩れるだけじゃない、憎たらしくて愛らしい出会いを御約束します。

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・[ぺたんこ胸]このライトノベルがすごい2009は『文学少女』が受賞[とても厚い胸の内]
・漢を見せろ風早!!『君に届け(8)』椎名軽穂
・『報われない』そして『あっかんべー』属性よ集え。梅かわいいよ梅『君に届け』最新刊。

関連リンク
・西炯子 - Wikipedia
・コンプレックスメガネ君とおてんばお嬢様「亀の鳴く声」 - たまごまごごはん
・『亀の鳴く声』に見る、時間経過の表現
・よくわかる★脳の性別★男脳女脳テスト