楓牙の新刊、
男の子女の子。
エロ漫画で初めて泣きました。
巨乳ラヴラヴの
ふたりでできるもん(東鉄神)、御嬢様ツンデレ
ぷりプロ(いとうえい)、縞パン眼鏡
な美らる(てりてりお)と合わせてついでに買ったのに、ここまで嵌るとは(エロ漫画だけに)。
本作は2組の男女を並行し全6話で描いています。
2組の内、表紙でも描かれている
凸(でこ)の
ツンデレヒロインが堪らない(以下、
凸子(でこ)と記す)。実はそれ以上にツンデレなのは
男の子だったりするわけですが(好きな子に反発してしまう、男の子なら1度は経験ある筈)。
互いに素直になれず喧嘩が絶えない。けれど決して仲が悪いわけでもなく、周囲からは冷やかされる男の子女の子。よくある設定(テンプレ)です。
しかし、これが
とんとん拍子のエロ展開にならないw
学校で喧嘩した二人。男の子が帰宅すると、凸子がたずねてきます。いつもの調子で喧嘩になりそうなところ、凸子は何やら神妙な様子。仕方なく部屋にあげます。
その後は期待通りにエロ展開なのですが、それまでの描写がエロ漫画の仕事じゃない。
サッカーは上手なのに泳げない男の子をからかう凸子。けど、隠れて泳ぐ練習をしている男の子に近寄って応援する凸子。
さりげなく手を握る凸子、しかし他の子がいるのに気付いて突き放してしまう男の子。そういうラヴコメ展開が、年頃らしいつっけんどんな描写が丁寧で、思わず放れる二人にヽ(´Д`)人(´Д`)ノアァと声をあげて悶えてしまう。
そして、先述の展開、神妙な様子で男の子の部屋にあがる凸子。
この部屋に入る描写に2コマもつかうんです。
普通エロ漫画の場合、部屋=セックスだから、物語の頭から二人とも部屋に居るなど、描写が省略されます。
しかし、本作では部屋=セックスがエロ漫画としてではなく男女の了解としてキャラクタが認識しているので、逡巡し部屋の前で一度立ち止まるのです、凸子が。この間合いが実に丁寧。
入室後、互いに「好き」とは言わず、それでも恐る恐る近づき、触れ合う二人。
そして――
……少しならいいよ さわる? 小さいけど…
く…こ…これは…ず…ずるい。
凸でツンデレで貧乳なんて、ずるい。
凸子かわいいよ凸子。
ちなみに凸子は
芝原流香しばはらるかという名前です。
しかもね、話はこれだけじゃないのよ。その後の二人。そしてもう1組の話もほんのり甘く1冊をかけて丁寧に描かれています。
驚いたのが、本編終了後にある頁。なんと人物相関図が載っています。エロ漫画なのに!!
僕は
楓牙の作品は今回初めて読んだのですが、どうも既刊と世界観共有している、つまりシリーズとしての構成なんだそう。
畜生、既刊全巻揃えたくなってしまったではないか。
これ何度も言うようにエロ漫画なんですが、知人の女性に紹介してみようかな、とか考えてみたり。それだけ、しっかりと恋愛が、青春が、叙情が描かれ、そしてエロも実にエロい(実用的)。
今月は
天野雨乃の新刊も発売されますが、恐らく本年度最高のエロ漫画は本書
男の子女の子でしょう。
エロいだけの男女じゃなく、エロだけじゃない
男の子女の子。
どこでもいいの。学校でも映画館でも部屋の中でも田んぼのあぜ道でも、好きな人と一緒ならデートでしょ?
男性は必読。そして、抵抗があるでしょうけど、女性も是非。
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