またどこかで会おう。え？終わり？

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▼1枚1枚が大切な思い出写真が如く1頁1頁が凄く大切

第1冊目のAQUA BLESSが明るいラブラブもので、実は2冊目は読んでいないのですが、今回のたゆたゆは1冊目の明るい前向きで馬鹿な乗りと、非常に肉感的な身体描写と、そして日常パートの丁寧さでとても素晴らしい叙情エロ漫画に仕上がってます。
特に今回、エロにしろ日常にしろ、1頁の大コマ(2コマ)が素晴らしい。

■1頁でそれぞれの対比

	本作は表紙に描かれてる幼馴染のヒロインが2人、そして脇役ながら主人公と致すサブヒロインが3人、5人の女の子と致します。エロ漫画ゆえの女の子の積極さもあるのですが、幼馴染がそれぞれに抱く好意と至る行為、エロパートと日常パートをうまく織り交ぜて、1頁を使って対比を描き、1対多における女の子の距離を描いてることで、エロ的な興奮と漫画としての面白さを両立していて大変に素晴らしかった。
	画像上はヒロインの対比なのでわかりますが、画像下はサブヒロインとの事後なので、ある意味エロ漫画としてここまで頁を割いてまで描く必要は無いのでは？とも思うのですが、ヒロイン同士が仲良く争っているところ、またそれだけでない関係、狭いのに知らないこと、田舎という舞台装置もすごく丁寧で、1編でやったら終わりなエロ漫画には無い味わいがあります。

基本的に男女どのキャラクタも明るく昼ドラにはなりません。しかし、他方で主人公ならなんでも許すという御都合主義でもなく、「あいつはどう思ってるんだろう…」というもどかしさが常にあります。
そもそもエロ漫画なのにエロ以外に大コマをつかうのが凄い。

それぞれ主人公に積極的でありながら、女同士では消極的に中中触れない、田舎舞台らしく仲の良さがありつつ、恋愛として互いに抱くもの、こう書くと仰々しくてとてもエロ漫画とは思えませんが、そこを軽くエロくおさえつつ描いているのがうまく、エロとキャラとを綺麗に両立させてる要因は、やはりこういう1頁1コマでキャラを描いてるからでしょう。

■肝心のエロ描写

しかしぶつぶつと何を言ってもエロ漫画。まずはそこで魅せてくれないと話になりません。
本作においてはそれも杞憂で、白黒ながら表紙と変わらぬ肉感とメリハリのある描写で実にエロい。女性の裸、身体もそうなのですが、この作者は衣服に対するエロ心をしっかりとわかっている気がします。
上の画像でも服の皺や陰影がしっかりと描かれていますし、僕は表紙の袖がつぼでした。

	なんというふんわり皺パンツ。本書はコスプレなどはなく着エロと言うほど主張した属性はありませんが、着ても脱いでも自然にエロいのは、こういうキャラクタの顔や身体だけでなく衣服にまで行き届いたエロ心あってのことなのではないでしょうか。
	それぞれに本番はあるのですが、お漏らしシーンがあるだけでもう僕には高得点w　しかも吹き出しにハートマークなんてわざとらしさもなく、積極的なのに恥ずかしがるヒロインとかもうくぁｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ

■方言で迫ってくる幼馴染

田舎の方言で話す幼馴染、もうこれだけでくぁｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐなんですが、最終的なハーレム展開も中中うまくまとまっていて、最後の5人を相手にした見開き2頁なんて実にエロく圧巻です。
切ないというほどでもなく、でもちょこっとキュンとくる、結ばれたり報われなかったり、田舎にあるひと夏の青春、たゆたゆ。

関連記事
◆[18禁]すこし早いけど私的エロマンガ2008
◆ツンデレ義理の妹と膝でぐりぐりおっきさせてくれるツインテール幼馴染がたまらない【お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!】草野紅壱
◆報われない、それこそ少女漫画の至宝。『キラメキ☆銀河町商店街』
◆兄の恋、妹の愛、切ない妹萌え『兄妹はじめました!』
◆妹属性の人は更に、実際に妹をもつ兄にも少し、妹の魅力がわかる作品『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』

関連リンク
◆大和川：たゆたゆ　「おっぱい揺さぶり、大自然の中で欲望大解放！」 - アキバBlog
◆大和川氏著書「たゆたゆ」など 大人向けコミック発売情報 - moeyo.com
◆大和川先生の最新刊「たゆたゆ」が発売☆☆特製イラストカードプレゼント！！
◆ヘドバンしながらエロ漫画！　 大和川『たゆたゆ』
◆（株）茜新社ホームページ

▼のんけと百合の三角関係

本作は大槻柚奈、小野寺葵、森川楓の3人、男女1:2の幼馴染の三角関係を描いてますが、実は小野寺葵の本命は女性である大槻柚奈。
同性愛が主題の作品や、あるいは振られ脇役ならばともかく、題名に属する主人公の1人でありながらイロモノでもなく同性愛者ってのは珍しいんじゃないでしょうか。しかも言ってしまえば萌え作品で(だからこそ可能？)。

■報われない。ああ報われない。たまらない。

小野寺葵の本命大槻柚奈はのんけです。天真爛漫なキャラ(僕の嫌いなタイプw)で恋愛には疎いですが、少なくとものんけです。
なんていうか、つまり、報われない。
ああ、めっちゃ好みです。

子供の頃にいじめられてしこりとなっていた人物、前巻途中で登場した4人目の幼馴染と再会し、子供の頃と同じ髪型にして覚悟する小野寺葵。

上記の髪型も単なる萌え以外に何か感じる、本作は実に丁寧という印象。作者松沢まりはいぬかみっ!が有名で、実は僕には合いませんでした。絵が綺麗で萌え系としてよく出来ていると思うのですが、綺麗な絵以外に何も見出せず結局作品を読まなくなりました。しかし今作は3人の幼馴染が描くドタバタ萌え、それだけなのに萌え(綺麗な絵)以外の要素が実に丁寧。
先述の4人目の幼馴染の話も、大人(読者)からすると他愛ない話なのですが、当人としての思い(苦しみ)も「ああわかるなあ」といういかにもトラウマじゃなく、あくまでそういうことも程度におさえられている。
実際に4人目の幼馴染とうまくいかないのは小野寺葵だけで、他の人物はそれぞれ別の関係を築いています。

■貧乳ツンデレっていいもんですね

作者あとがきで小野寺葵の胸がペタペタとか、恋愛ではないけど少なからず思っている幼馴染の見舞いに見せる弱った姿とか、もうね、本作のヒロインは間違いなく小野寺葵です。

■幻想とは別の百合の儚さ

幻想とは別の百合の儚さは志村貴子【青い花】が有名で、また僕も「気持ち悪いなんて思わないで」が印象深いですが、本作もあくまで1側面としながらさんぶんのいちである小野寺葵の遣りきれぬ恋心がたまりません。

不断から「好き」だと言いながら、その意味を理解されず、そしてやっと本気で迫った小野寺葵。そして、それに対する大槻柚奈。
題名に反して4人目が結構強いキャラなので、それに対する大槻柚奈など読んでて「あれ？」とも思ったのですが、4人目を契機に動く小野寺葵や森川楓など物語は意外にも盛り上がってきました。
本誌を読んでいないのでわかりませんが、作品の分野的にもあと1,2冊で終わるのだと思うのですが、はてさて、それぞれのすれ違いにどう決着をつけるのか、このまま結ばれるにしろ報われぬにしろ、萌えつつキュンとくる丁寧な作品であり続けてほしいと期待してます。小野寺葵とか小野寺葵とか小野寺葵とかね。

関連リンク
◆いにしゃるえむ２ 漫画家、松沢まり公式。仕事や日常、情報ブログ。
◆松沢まり - Wikipedia
◆さんぶんのいち。松沢まり - 作品紹介ページ - 新刊情報 - コミックエール！
◆コミックエール！
◆まんがさんぽ　 ■さんぶんのいち。　（松沢まり）

▼三角関係

主人公は3人。高校2年生の高橋浩平、同級生で幼馴染の上原萌奈美、そして高校教師の岡崎麻耶、以上の3人の三角関係を描いたラヴコメなのですが、確かにラヴコメなのですが、これラヴコメかあ？

■素材は充分な学園ラヴコメ

学園ラヴコメらしく誤解や主役3人に迫る脇役など素材は充分。そして恋愛故に互いの醜悪や毒が見える、不都合をぶつける、ってのはよくわかるのですが、例えばCRAZY FOR YOUのような互いに通した結果、なんてものもなく、さんざん迂遠な態度で幼馴染に期待させ、やっとこ伝えた本意は幼馴染に無視され、幼馴染は女教師を標的にして、女教師は高橋浩平を想いながらもその態度に…。とそれぞれが当然としてるものがそれぞれに狂ってる。

■幼馴染の幸せ

天真爛漫、しかし、それは相手を介さない独りよがり――少女漫画やエロゲに見られるよくいる積極的で明るい幼馴染が、少し見方が異なるだけでここまでのものになるのか…。
正直、幼馴染属性の僕にはきつい内容でした。
パルフェ~ショコラ second brew~というエロゲに夏海里伽子という幼馴染ヒロインが居るのですが、結果も対象も異なるのですが、その夏海里伽子のバッドエンドに感じた悲哀と近いものを本作にも感じました。
【ニコニコ動画】パルフェ　里伽子シナリオ２２～折れた心とくじけたくない思い～

三角関係だと最近ではお前たちが俺の翼だなんてのがありましたが、揺れてるとか迷っているとかでなく、相手を決めてるのに関係に対して示さない気持ち悪さとか、これって誰得もんじゃないでしょうかねw
妊娠が発覚したところなんて、この作品のいびつな空虚がよくわかると思います。両想いなのに淀んだ何かを感じる彼女とデートも相当でしたが、キャラクタのラヴコメ意識と読者のラヴコメ認識が見事にちぐはぐってる、それを狙って描かれてる。
相手を求めてるのに、相手を決める確信の理由が相手に無い。
これよくドラゴンコミックスで連載出来たなあ。

▼女の言葉

「私は子供だよ。子供だからね、私の事を好きでいてくれる人が好きなんだ。――(中略)――たぶん……浩平くんの方が大人だよね……あなたが好きなのは、誰かに好かれている自分だから」
上記の引用はヒロインと高橋浩平と決別する時の言葉。これを受けて、その後に笑顔を見せる高橋浩平。こういう言葉は女性作家ならではかな、と思います。確信を持って、相手を認めて、でも許せるのは無関係だから。

■恋愛とラヴコメの差異

恋愛って相手を求める自分を認める、そして相手に求められる喜びと自尊心がある自己愛だと思うのですが、それにしても、この作品はそれぞれに対象がある、相手がはっきりと居るのに相手を許さない実に生々しい当人達の御都合主義があります。うぅん、これって恋愛ではあってもラヴコメじゃないよなあ、なんて思いつつ新井理恵の別作品をポチってしまうのでした。

関連記事
◆パルフェ 花鳥玲愛(カトレア)のプレイ動画まとめ

関連リンク
◆新井理恵 - Wikipedia
◆【ネタバレ】変な終わり方をした漫画の最終回を語れ！ アルファルファモザイク

デフォルメの利いた絵柄で肉感は薄いので実用度は微妙。その代わりに、絵柄に合ったラヴコメ展開と絵柄に反するちょっとした毒が魅力。
恋愛感情を認めずにいた時に往来で「セックスしよ」と言っていたヒロインが、男(幼馴染)が自分を好きだと知って、後日は耳元で静かに誘ったのを「セックスするの?」と男が聞き直し「往来でなに言ってんのよ!!」展開なんてもう…ね。
言葉におけるデレは少なく、眉間に皺よせながら面白くないという表情で自ら近づくデレが意地らしくて良かった。
両想いが発覚してからも「人の事 指でなんかいかせやがって! このヤロウ!!」とかこういう描写が素敵。
エロ漫画としては、ヒロインの悩み(コンプレックス)は単純に自分の肉体だと愛らしいけど、本作では肉体ではなく関係こそが悩み(コンプレックス)なので、そこが僕は良いと評価してます。
萌え絵で甘いのが【あまーい恋しよ】Rico、ツン(毒)があるのが恋愛とセックスと僕と彼女って感じかな。
※画像は【あまーい恋しよ】Rico
ちなみに身体と関係の両方を悩みとして描いたのが[18禁]すこし早いけど私的エロマンガ2008で推しまくった【男の子女の子】楓牙です。
貧乳,ツンデレ,凸,情緒にピンと来たら是非。
草野紅壱は過去作で、両想いなのにからかわれたと勘違いした男がヒロインをレイプしてしまい、ヒロインは許すのだけどその後キスしようとすると自分の愚行を思い出し吐いてしまう(チャンチャン、という話があったのですが、そういうエロ漫画としてどうなの? という毒を持った作家なので、今後とも萌え絵と合わせたそういうところも期待してます。

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◆ツンデレ義理の妹と膝でぐりぐりおっきさせてくれるツインテール幼馴染がたまらない【お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!】草野紅壱
◆[18禁]すこし早いけど私的エロマンガ2008
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◆[18禁]貧乳コンプレックスと題名通り胸焼け必至『あまーい恋しよ』Rico

関連リンク
◆草野紅壱 挿し違い団(挿し違え団)のHP
◆まんがさんぽ ■お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!(草野紅壱)
◆まんがさんぽ ■恋愛とセックスと僕と彼女 (草野紅壱)